ドル円は朝方の株高などを好感した円売りに136円70銭台から137円20銭台まで上値を伸ばした後は、落ち着いた動きとなっている。市場はこの後21時半に発表される6月の米消費者物価指数(CPI)に注目している。前回は市場予想を超え、直近で最も高かった3月の水準も超えて約40年ぶりの高水準となる前年比+8.6%を記録。FOMCでの0.75%利上げ期待につながる形となった。今回は+8.8%とさらなる伸びが見込まれている。原油価格の高騰から6月の米ガソリン価格(全米全種平均)は5月から10%以上上昇しており、CPI全体を押し上げる見込み。大統領報道官が今回のCPIは高い水準になると発言しており、ある程度は織り込み済みも、市場予想を超える上昇を見せるようだとドル買いに。逆に市場予想に届かないと、期待がかなり先行している分ドル売りとなりそう。
ユーロドルは昨日いったん付けたパリティを再びトライする動きが見られるか。上値に重さも、ドル円でのドル買いに対する反応が鈍いなど、パリティ前後を売りに回る勢いも今のところ見られず。
23時に発表されるカナダ中銀金融政策理事会は、0.75%の大幅利上げが見込まれている。金利市場などでは0.75%を織り込みつつあるが、直近のカナダ雇用統計の弱さもあり、専門家のそれなりの割合で0.5%の利上げを見込む動きに。見方が分かれている分、どちらになったとしてもカナダドルの波乱要因に。
MINKABU PRESS 山岡和雅