12日の中南米市場では、対ドルでの新興国通貨買いの動きが優勢となった。米消費者物価指数は市場予想をわずかながら超える前年比8.5%まで上昇。ただ、今後のピークアウト感が広がったこと、スタグフレーションへの警戒感が出ていることなどからドル売りの動きがその後は優勢に。チリペソ、メキシコペソなどが主導での対ドルでの中南米通貨買いの動きに。ブラジルレアルもしっかりとした動きを見せたが、サービス業アクティビティが予想に反して前月比0.2%減と、前回から悪化(市場予想は+0.8%)となり、警戒が広がった分、レアル買いが弱いものとなった。
ドルメキシコペソは、先週末の20.18台からのドル安ペソ高基調が強まる形で、19.77台まで。その後少し買い戻しも、上値は重く、東京朝は19.80前後での推移。
ペソ円はペソ高に加え、円安傾向が支えとなり、米CPI前に6円33銭前後まで上昇。米CPI後のドル円、クロス円全般の下げに6円30銭台まで調整が入ったが、その後6円33銭台の高値圏まで買い戻しが入るなど、ペソ高円安傾向が継続している。
MINKABU PRESS 山岡和雅