先週末のジャクソンホール会議でのパウエル議長の利上げ継続に積極的な姿勢と、同会議での黒田日銀総裁の緩和維持以外の選択肢はないとの発言などからドル円はしっかり。昨日東京午後に139円を付けた後、英国勢が不在で取引参加者が少なかったこともあり、欧州市場では調整が強まり138円台前半に値を落としたが、NY市場では堅調な動きを取り戻し138円台後半推移に。
139円乗せから、先月の高値や、その上、心理的な節目でもある140円までは売り注文も予想されるところとなっているが、下値しっかり感が強いだけに、リスクはまだ上方向とみている。
木曜日の米ISM製造業景気指数、金曜日の米雇用統計といった重要指標を確認したいという意識が強まるようだと、いったん調整の動きも。139円前後の売りできょうも上値を抑えられるかどうかが注目材料に。
ドル全面高基調の中、東京午後に0.9910台まで値を落としたユーロドルは、ドル円以上に欧州市場での調整意識が強く1.0030手前までの買いが入った。その後の押し目も限定的で、東京朝は1ユーロ=1ドルのパリティ前後での推移となっている。
来週のECB理事会での0.75%利上げ期待などがユーロの支えとなっているが、言及しているのがECB内でかなりのタカ派となるオランダ中銀やオーストリア中銀の総裁だけに、他の要人からの発言などからの期待の後退によるユーロ売りには要注意。本日予定されているドイツの消費者物価指数動向などにも注目。
MINKABU PRESS 山岡和雅