黒田日銀総裁による現在の強力な金融緩和を粘り強く続けるとの発言を受けて、ドル円はここ数日上値を抑えていた125円70銭台の高値を超え、2015年6月の高値125円86銭も超えて、126円30銭台まで上値を伸ばした。2002年5月以来約20年ぶりの高値圏。2002年は一時135円台を付けている。
その後、官房長官、財務相などから円安進行への警戒感が示されたことや、米債利回りの上昇が一服し、10年債が一時の2.78%台から2.65%前後を付ける中で、ドル売り円買いとなり、高値から1円近い調整に。
ただ下げた後はドル買いが入るなど地合いは堅調。
この流れを継続し、今日もドル買いの動きか。世界的な金融引き締めの動きが、かなり積極的に進む中で、強力な緩和を維持するという日銀の姿勢が円売りを誘っている。
ドル円は再びの126円台回復も視野に。ターゲットが難しいが来週にかけて128円程度までの動きは十分に見込めそう。ただ、日銀からの円安けん制が入ると一気の調整につながる可能性もあるだけに、動きに要注意。
MINKABU PRESS 山岡和雅