その後のウクライナへのロシアの軍事侵攻を受けた先行き不透明感もあって、先週行われた最新のMPCでは、3会合連続の利上げが実施されたとはいえ、9名中8名が0.25%の利上げを主張し、一名が金利据え置きを主張するなど、積極的な利上げを主張する動きは見られませんでした。
しかし、2月のMPCでは今後の物価について4月ごろに7.25%まで上昇してピークを迎えるという見通しを示していたのに対して、先週のMPCでは4-6月期に8%程度まで上昇し、年内さらに物価の伸びが高まるという見通しを示すなど、インフレ見通しを大きく引き上げています。
こうした状況の下、今回の英CPIの予想は前年比+5.9%と前回からさらに大きく伸びると見込まれています。予想通りもしくはそれ以上に高い物価上昇が見られるようだと、次回以降の大幅利上げに向けた市場の期待が強まるとみられます。米国の追加利上げ期待が高まる中、英国も積極的な利上げ姿勢が期待される状況が見られると、ポンド、ドルともに買い材料が意識され、対円などを中心にポンド高が進むと期待されます。
MINKABU PRESS 山岡和雅