ロンドン市場は、ドル安・円安の動きが優勢。序盤はドル買いが先行し、ドル円は137.13近辺まで上昇、ユーロドルは0.9947近辺まで下押しされた。欧州株は堅調に取引をスタート、米債利回りは上昇。しかし、為替市場の流れは一転してドル安・円安に変化している。ユーロドルの上昇が主導し、パリティ水準を回復すると高値を1.0023近辺に伸ばしている。ポンドドルも1.1780付近の安値から1.1845近辺へと急反発。ドル円が136.80近辺へと小幅に下押しされる一方で、ユーロ円は136円台前半から137円台乗せ、ポンド円は161円台前半から162円台乗せへと上伸している。ただ、欧州株は序盤の上げを消してマイナスへ、米株先物は下げ幅を拡大。米10年債利回りは上昇傾向が続いて、3.08%付近まで上昇している。パウエルFRB議長のジャクソンホールでの講演を控えて、神経質に方向が変化している。各市場の間での連関性もはっきりとしていない。序盤は欧州天然ガス先物が反落したことが好感された面もあったようだが、足元では再び上昇している。今冬の暖房費が英国や欧州で大幅上昇することが見込まれるなかで、各国政府は家計や企業に対する支援策の策定を急ぐこととなっている。インフレの長期化が引き続き懸念材料。
ドル円は136円台後半での取引。東京朝方につけた136.42レベルを安値にその後は上昇の流れとなった。ロンドン序盤にかけては137円台乗せから137.13レベルまで高値を伸ばした。しかし、ロンドン時間には次第にドル売りが優勢となり、ドル円も136.80近辺まで一時下押しされた。ただ、クロス円が買われており、ドル円の下げは限定的。米10年債利回りは3.08%近辺まで上昇している。
ユーロドルは1.00台前半での取引。東京午後からロンドン序盤にかけては売りに押されて一時0.9947レベルまで下落。その後は流れが反転して上昇し、1.00台を回復すると1.0023レベルまで高値を伸ばした。ユーロ円は東京市場でのじり高の動きから加速、136円台半ばを上回ると137.22レベルまで高値を伸ばした。足元でも137円台に高止まりしている。対ポンドではユーロ買いが優勢。9月独GfK消費者信頼感が予想以上に低下したが、8月仏消費者信頼感は予想外の改善とまちまち。ユーロの反応は目立たなかった。
ポンドドルは1.18台前半での取引。東京午後からロンドン序盤にかけて売られ、安値を1.1775レベルまで広げた。その後は流れが反転し上昇、高値を1.1845レベルに更新と振幅した。ポンド円は売りが先行して161.29近辺に安値を広げたあとは上昇に転じている。162.14近辺まで高値を伸ばした。足元では162円挟みの水準で推移している。ユーロポンドは0.8440付近から一時0.8470付近まで買われたあとは、売買が交錯している。英家庭の暖房費が今年は昨年から3倍に膨れ上がると報じられている。英政府は支援策の策定を急ぐこととなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明