ロンドン市場では、ドル高水準での推移。米消費者物価指数の発表をこのあとのNY時間に控えて、インフレ高進に対する観測が広がっている。事前予想によると、今回の3月データは前年比+8.4%と前回2月の+7.9%から一段とインフレ率が上昇する見込み。米10年債利回りはロンドン序盤に2.83%まで上昇した。ドル円は一時125.76レベルと、前日NY市場で付けた高値水準にほぼ並んだ。ユーロドルは1.0854レベル、ポンドドルは1.2994レベルまで安値を広げた。ただ、その後は米消費者物価指数の結果を見極めたいとして、ドル高水準での揉み合いとなっている。この日発表された4月独ZEW景況感指数は-41.0と前回の-39.3から一段と低下した。ただ、事前予想-48.5は上回った。独ZEWは、インフレ期待が直近数カ月の急上昇から低下し、今後に期待つなぐとしたが、今後6カ月間はスタグフレーションが続き見込みと悲観的な見方を中心に据えていた。また、WTOは今年の世界貿易見通しを下方修正した。ウクライナ戦争が要因としていた。欧州株はマイナス圏で推移。一方、米株先物・時間外取引はプラス圏を回復している。
ドル円は125円台後半での取引。東京市場では鈴木財務相発言を円安けん制と捉えて一時125.10近辺まで下押しされたが、その後は米債利回りの上昇とともに再び買われている。ロンドン朝方には125.76レベルと、ほぼ前日NY市場での高値水準に並んだ。米消費者物価指数の発表を控えて、高止まりしている。
ユーロドルは1.08台後半での取引。ロンドン序盤には1.0854レベルまで安値を広げる場面があった。その後は、1.0860-70レベルを中心に揉み合っている。前日から引き続き上値重く推移している。ユーロ円は136円台前半での取引。東京朝方に136.20レベルまで下落したとは下げ渋り。ロンドン朝方には136.60台まで反発。その後は欧州株の軟調もあって上値重く揉み合っている。対ポンドでは上に往って来いとなっている。前日からのユーロ売りの流れは維持している。
ポンドドルは1.30台前半での取引。ドル買い圧力が優勢となるなかで、ロンドン序盤には1.30台割れから1.2994レベルまで安値を広げた。その後は米消費者物価指数の発表待ちとなるなかで1.30台前半で揉み合っている。ポンド円は東京午前に163.10近辺まで下押しされたが、その後は底堅く推移している。ロンドン朝方には163.63近辺まで反発した。ユーロポンドは前日からの売りの流れを受けて上値重く推移。ロンドン序盤に0.8360近辺まで反発したが、その後は売りが優勢。安値を0.8340台へと広げてきている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明