ロンドン市場は、円買いが優勢。東京午後に行われた財務省、金融庁、日銀による3者会合で、これまでよりも踏み込んだ表現で円安進行に懸念が表明された。「最近の為替市場では急速な円安進行が見られ憂慮している」「G7合意に基づいて、必要であれば為替市場で適切に対応」などの声明を発表した。これを受けて、ドル円は一時133.37レベルまで下落。その後は下げ渋っているが、134円付近では上値を抑えられている。ロンドン時間に入るとユーロ円やポンド円などのクロス円が下落。ユーロ円は142円台割れから141.60台へ、ポンド円は167円付近から166.50割れ水準へと下落している。ユーロドルは1.06台割れ、ポンドドルは1.24台前半へと軟化。前日のECB理事会での利上げ方針発表で米株式市場が下落、今日も欧州株が大幅安になっており、リスク回避圧力が広がっている。この後発表される米消費者物価指数への不透明感もあって円安の流れに調整が入っている。
ドル円は133円台後半での取引。東京朝方につけた134.48レベルを高値にその後は売りの流れ。東京午後には3者会合でこれまでよりも踏み込んだ表現で円安進行に懸念が表明された。ドル円は133.37レベルまで一時下落。その後は持ち直しているが134円ちょうど近辺では上値を抑えられている。
ユーロドルは1.05台後半での取引。前日のECB理事会後の下落を受けて、今日のロンドン市場でも売りが再燃している。1.06台割れから1.0586レベルに安値を更新。ユーロ円も軟調で、東京午後に142.50レベルを下回ると売りが継続し、安値を141.60台に広げている。対ポンドでは売買が交錯しており、方向性をみせていない。ホルツマン・オーストリア中銀総裁が、9月利上げが50bpとなる可能性を指摘したが、従来からの見解から相違なく、ユーロ買いには反応しなかった。
ポンドドルは1.24台半ばでの取引。東京午後に1.2518レベルまで買われたあとは、売りに押されている。足元では1.2436レベルまで安値を広げている。ポンド円は167円台半ばから下落して、166.40付近へと安値を広げている。ユーロポンドは0.8490台から0.8520台での揉み合い。最新の英インフレ調査では12カ月後のインフレ率が4.6%と前回の4.3%から上昇したが、特段のポンド買い反応はみられなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明