英経済の見通しに対する警戒感から、英中銀が利上げに慎重なアプローチを維持した場合、ポンドは下落する可能性があるとの指摘が出ている。前日は英消費者物価指数(CPI)が公表され、前年比7%に加速していた。現在のインフレ急上昇のピークと長さは依然として不透明な状況が続いており、4月からエネルギー会社が一般家庭に請求できる光熱費の上限価格を54%引き上げたため、4月の英CPIは9%まで上昇との予想も出ている。
英インフレの高騰を考慮すると、英中銀はそろそろ政策に対して、より引き締め気味の響きを持たせる必要があるが、消費者の生活費が高騰する中で、成長への不安感も同時に強まっており、英中銀はこれまでよりも利上げに一歩距離を置いている状況。もし、このまま引き締めに前向きな姿勢を示さなければ、市場はビハインド・ザ・カーブに陥ることを恐れたり、スタグフレーションを恐れたりするリスクに直面することになるという。どちらのケースでもポンドに圧力がかかる可能性があるとしている。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美