米ドル/円 日足 (出所:TradingView)
米ドル/円 日足 (出所:TradingView)
米ドル/円 日足 (出所:TradingView)
米ドル/円 日足 (出所:TradingView)
米ドル/円を下げれば買うということは、上値は買いにくいということでもあり、上値が伸びにくい可能性
米ドル/円は前回のコラムで、149円台にある相場の壁を警戒し、調整入りでいったん撤退することを考えました。
しかし、日足の調整はわずかで、下げれば買い手が強いことが示されました。
ただ、下げれば買うということは、上値は買いにくいということでもあり、上値が伸びにくい可能性があります。
米ドル/円は149.56円を上抜けて、149円台後半の相場の壁や150円を突破できるかが注目
直近の米ドル/円日足は、2月9日高値(金)149.56円と、2月7日安値(水)147.61円でレンジとなっています。
このレンジの上には、昨年(2023年)11月22日(水)から11月27日(月)の高値が149円台後半に並び、ここは相場の壁となっています。
2月9日(金)は149.56円まで上昇しましたが、149円台後半の壁が意識されるためか、上値は伸びず、2月9日(金)の日足は十字線になって、相場が迷っていることが示されています。
ただ、米ドル/円相場はここから簡単には下がらず、週明けの2月12日(月)は前週金曜日の2月9日安値を僅かに下抜けたものの、上昇に転じて陽線で終わっています。
また既に本日(2月13日)は、昨日(2月12日)高値を上抜けて、2月9日(金)高値に向かっています。
前回のコラムでは、149円付近で上値を警戒したものの、下げれば買われてきた動きと同様に、ここでも買い手が強い可能性が示されています。
このため、米ドル/円相場はまず2月9日(金)高値149.56円を上抜けて、相場の壁の中を上昇していけるのか、さらに150円を突破できるのかが注目されます。
149円台半ばまで上昇してきたにも関わらず、日本当局からは何のコメントも出ていないことも、買い手を勢いづかせていると思われます。
米ドル/円の相場上昇とともに、日足レンジ幅が縮小。上昇トレンドが終盤に差し掛かっている可能性
ただ、これまでの米ドル/円の日足レンジの推移を見ると、
140.24(12月28日)~145.97円(1月5日)=573pips
143.41(1月9日)~146.40円(1月11日)=299pips
144.34(1月12日)~148.79円(1月19日)=445pips
145.88(2月1日)~148.88円(2月5日)=300pips
147.61(2月7日)~149.56円(2月9日)=195pips
となり、相場上昇とともにレンジ幅が縮小してきています。
これは上値が伸びにくくなり、上昇トレンドが終盤に差し掛かっている可能性が推測されます。
米ドル/円が149.56円を上抜けたあと、148.91円を割り込むと、ダウ理論が下向きに転換。148円台後半を割り込むと下げる可能性
よって、まずは2月9日(金)高値149.56円を上抜けて、高値更新ができるかが最初の注目点です。
149.56円を上抜けた場合、高値更新による新たな日足レンジの下限は2月12日(月)安値148.91円となります。仮に150円まで上昇したとしてもレンジ幅は109pipsしかありません。
また、149.56円の上抜けにより、新たな日足レンジ下限となった148.91円を割り込むと、ダウ理論が下向きに転換します。
また、チャートを見ると148円台後半には、1月19日(金)高値148.79円、2月5日(月)高値148.88円もあり、148円台後半が重要なポイントであることが推測されます。
よって、148円台半ばを割り込むと、日足は下げる可能性が高まりそうです。
米ドル/円が149.56円を上抜けできず、147.61円を割った場合もダウ理論は下向きに転換。21日移動平均線も割り込む
一方、149.56円を上抜けできずに、現在の日足レンジ下限である2月7日安値(水)147.61円を割った場合も、ダウ理論は転換します。
この場合は、21日移動平均線も割り込み、移動平均線の点からも下げやすくなってきます。
いずれにしても、米ドル/円はまず149.56円を上抜けるかどうかが最初の注目点となりそうです。
ザイFX!